勃起不全になる原因とは何か…

本来普通の人であれば海綿体に血液が十分に運ばれることによって勃起が成立します。
しかし、一部の人は器質的な要因でその条件が満たせずに勃起不全になります。
器質的な要因は糖尿病や加齢、高血圧症、高脂血症、喫煙などで、生活習慣病が深く関わっていることは無視できません。
こういった勃起不全の原因になる器質的な要因を掘り下げて説明します。

まずは生活習慣病の代表ともいえる糖尿病による勃起不全についてです。
糖尿尿では陰茎の海綿体の神経の末端からの一酸化炭素の放出が少なくなると勃起が起こりにくくなり、また陰茎の動脈や海綿体の血管内皮細胞からの一酸化炭素の放出が少なくなると勃起の持続性が損なわれます。
要するに糖尿尿になって血糖のコントロールがうまくいかなくなると勃起不全が起こってしまいます。

加齢によっても勃起不全は起こります。
男性ホルモンの1つであるテストステロンは勃起の際に陰茎の血管を広げて血流をよくする一酸化窒素を供給するのですが、加齢によってそのテストステロンが減って勃起不全になります。

高血圧症と高脂血症ですがこれらは動脈硬化を引き起こし、その結果血流の通り道を塞いで海綿体への血流量が減って勃起不全を引き起こします。
特に高血圧症は血管に圧が掛かってしまうことから動脈の開きが十分でなくなり、陰茎への血流が減少するのも原因になります。
喫煙に関してはタバコに含まれるニコチンが強力な血管収縮作用を起こすために、海綿体の血管も萎んでしまい勃起不全が起こります。

また、前立腺も勃起不全と密接な関係にあります。
前立腺は男性の生殖機能を司った器官であり、前立腺肥大になると海綿体への血流量が減って勃起不全を引き起こすと言われています。
ただしこれには科学的な根拠があるわけではありません。
しかし、勃起不全の治療薬であるホスホジエスタラーゼ5という薬は前立腺肥大に対しても有効であるため勃起不全が良くなると前立腺肥大も良くなると言われています。

これらの勃起不全の要因はすべて軽度の症状にも重度の症状にもなりうるため注意が必要です。
初めは中折れが偶発する程度の軽度症状で治療を考えない人も多いですが、その結果完全に勃起しなくなる重度症状にまで症状が発展していってしまいます。

手術によって勃起不全になる病とは

勃起不全の中には前立腺がんや膀胱がんといった骨盤内臓器の切除手術によって起こるケースがあります。
これは手術でガンを完全に摘出するために、ガンに侵されていると思われる範囲よりも余分な範囲を切除していまい神経を傷つけてしまうためです。
勃起には、スムーズな血流とともに性的な刺激を伝えるための神経が必要ですが、骨盤内には勃起に関わる神経が複数あるためこれらの神経が前立腺や膀胱などの手術の際に切られてしまうと勃起不全になる可能性があります。

前立腺がんは手術が治療法としてよく行われていますがほかのがんと違って部分切除という選択肢はなく、基本的に全摘除術になります。
これは前立腺がんが臓器内に多発する性質があって、全摘出しないとがん細胞を取り残す可能性が高いからです。
また前立腺はクルミほどのサイズしかないために部分摘出の難易度が高く、全摘出しても命に関わらないことも理由にあげられます。
ちなみに日本人の前立腺がんの患者数は年々増加傾向で、高齢化と日本人的な食生活が乱れたためと考えられます。

膀胱がんの場合は症状によってどういった手術をするのかが異なりますが、症状がひどい場合には男性は前立腺を全摘出しなければなりません。
前立腺をすべて取り除けば前立腺がんと同様に性的刺激を信号として脳に伝える神経が損傷してしまうので勃起不全になります。

最近では患者の手術後の生活を考慮する考え方が普及したことから、骨盤内の神経を傷つけないよう慎重に手術が行われるようになりました。
また手術の補助を行うロボットの登場などによって細かな操作が可能になってきています。
しかし、骨盤内をいじる手術では勃起のための神経を傷つける可能性はゼロにはなりません。