心理的要因で勃起不全になる

勃起不全はその原因からいくつかの種類に分類することが出来ますが、その中でも心理的な要因によって陥るのが心因性勃起不全です。
心因性勃起不全は、身体の機能は正常でありながら、精神的な理由により性交のために十分な勃起ができなくなってしまう状態です。

心因性勃起不全の原因は大きく2つに分けられます。
1つは現実心因で、日常生活の些細な出来事がストレスになってしまい、それが原因で勃起不全になってしまうというものです。
例えば恋愛パートナーの女性にセックスについて、人間性について馬鹿にされたと感じて、それが元で発症してしまう、金銭面の問題や日々の疲れ、夫婦生活がうまくいかないなど、自身で原因に見当のつくものが現実心因です。

もう1つは深層心因と呼ばれ、日常生活に上記のようなストレスがない場合でも、幼少期の体験や過去の性的トラウマといった心の深層にあるものが原因となって起こる勃起不全です。
多くの場合はその原因が無意識の部分にあり、本人の心理的なストレスなどという自覚がないため、原因が分かりにくく治療に時間を要するケースが多いのも深層心因性の勃起不全の特徴です。

これら2つとは別に、近年増加する鬱病は統合失調症といった精神疾患に起因する勃起不全も増加の傾向にあります。
こうしたケースでは、抗鬱剤などの精神疾患の治療のために服用している薬が原因となっている場合もあるので注意が必要です。

心因性の勃起不全は、身体の機能は正常であり、心理的な要素が原因となって発症するので若い人でも発症する可能性があります。
また、他人の言葉に敏感に反応してしまう内気な性格の人が発症しやすいため、症状があっても他人に相談するのをためらい、1人でなんとかしようと努力した結果上手くいかず、そうした焦りや失敗の積み重ねがさらに症状を悪化させる原因にもなります。

特に過去のトラウマや性体験が元となっている深層心因に起因する勃起不全の治療は、カウンセリングなどによって不安を取り除くことが有効です。
現実心因性の場合にもカウンセリングは有効ですが、通常の勃起不全の治療に処方されるようなPDE5 阻害薬が効果を発揮する場合もあります。
これは薬の効果で性交渉がうまくいった場合、それが自信となって性交渉に対する不安感が取り除かれることもあるためです。

若い人でも勃起不全になる理由について

心理的要因で起こる勃起不全は、身体的な機能に関係なく誰にでも起こりうるものなので、若い人でも勃起不全になる可能性はあります。
若い人の場合は精神的に不安定であったり、将来に不安を抱えていたり、他人の言動を必要以上に気にしてしまうというケースも多いです。

年齢と経験を重ねることで精神的にも落ち着いたり、他人の言動にも動じなくなってきたりしますが、若い人の中にはこうした面で弱い人も多くいるため、精神的にショックを受けやすく、それが元で心因性の勃起不全になってしまうのです。
また、こういった人達は性交渉が上手くできない自分を必要以上に責めてしまう傾向があり、より症状を悪化させてしまうこともあります。

仕事などのストレスが溜まりやすいのも若い人達に多く見られる特徴です。
このように若い人でも現実心因が元になって勃起不全になってしまう可能性は大いにあります。
普段の生活に注意して、ストレスを発散するような趣味を見つける、物事に動じない心を作るトレーニングなどを行うといいでしょう。

深層心因が元になっている場合でも、年齢に関係なく性交渉に臨んだ際に過去のトラウマなどがフラッシュバックされて満足な勃起ができなくなってしまうので、若い人にも起こり得る問題だといえます。
このような場合はカウンセリングなどを通して原因となる過去の出来事を特定し、その不安を取り除くようにする治療が行われます。

過去の事柄が原因で無意識に性交渉を忌避するような状態になってしまっているため、その期間が長ければ長いほど原因の特定は難しくなり、治療も難しくなってしまうので、若いうちに治療をするのが望ましいです。
勃起不全は中高年だけの問題のように思われがちですが、若い人でも心理的な要因から勃起不全になることもあるので、違和感があると感じたら専門の医療機関に受診するなどして早めに治療にとりかかりましょう。